オフィスのセキュリティや勤怠管理のために入退室管理システムを導入したいけれど、「ドアの周りに十分なスペースがない」「ドア枠が細すぎてリーダーを取り付けられない」と諦めていませんか?近年、小規模なオフィスや、間仕切りで作られた狭いバックヤード、通路幅の狭いテナントなどで入退室管理システムの導入ニーズが高まっています。
実は、近年の入退室管理システムは驚くほど小型化・省スペース化が進んでおり、わずかな隙間やドア枠にすっきり収まるスリムな製品が多数存在します。本記事では、設置場所が狭い環境でシステムを導入する際の課題を整理し、省スペースで導入できるシステムの選び方や注意点について詳しく解説します。
セキュリティ対策が必要な箇所が必ずしも広々としているとは限りません。狭いスペースにシステムを導入しようとするとき、立ちはだかる3つの主な課題を解説します。
標準的なサイズのカードリーダーや生体認証カメラを設置するには、ドアの横に一定の平らな壁面スペースが必要です。しかし、ドア枠が極端に細い、あるいはすぐ横に壁や別のオフィス家具が迫っている場合、物理的な設置スペースが確保できません。
また、壁の内部に有線LANや電源ケーブルを通すための「配線経路」を隠ぺいする隙間がないことも多く、工事そのものが難航する原因になります。
通路や入り口自体が狭い環境では、壁や扉に設置した機器の「厚み(出っ張り)」が問題になります。
通行時に体やバッグ、搬入する荷物などが引っかかって機器を破損させたり、スムーズな出入りを妨げてしまったりするリスクが高まります。特に、毎日多くの従業員が行き交うエントランスや狭い廊下では、数センチメートルの出っ張りでも大きな障害となり得ます。
開き戸が手前や奥にスイングする軌道や、引き戸がスライドする軌道の近くは、可動域に機器が入り込まないよう厳密に設計する必要があります。
狭い場所では設置位置の選択肢が限られるため、扉が開いたときにリーダーやコントローラーと接触してしまい、故障や怪我につながる懸念が生じます。
上記のような狭小スペース特有の課題は、システムの「選び方」を工夫することで綺麗に解決できます。省スペース化に直結する3つの選定ポイントを解説します。
市場には、幅がわずか4〜5cm程度の「スリム型リーダー」や、ドアノブ(シリンダー)と認証部分が一体化した「スマートロック」が多数ラインナップされています。
これらを選べば、細いアルミサッシのドア枠や、わずかな隙間の壁面でもすっきりと収めることができ、通行を妨げる出っ張りも最小限に抑えられます。
壁の中に配線を這わせるスペースがない場合は、乾電池やリチウム電池で駆動する「ワイヤレス仕様(配線不要)」のシステムが極めて有効です。
電源ケーブルや通信用のLANケーブルを引く必要がないため、ドアノブやドアの表面に直接本体を貼り付ける・取り付けるだけで完結し、省スペースな設置が叶います。
従来の入退室管理システムでは、ドア付近に「制御盤(コントロールユニット)」と呼ばれる弁当箱サイズ、あるいはそれ以上の大きさの機器を設置して、配線を中継させる必要がありました。
しかし、最新のクラウド管理型システムであれば、認証データ処理をインターネット上のクラウドサーバーで行うため、現地に巨大な制御盤を置く必要がありません。端末と扉だけで完結するスマートなシステム構成が実現します。
狭い場所に導入する際は、認証方式の特性を考慮することで、より無駄のないスマートな運用が可能になります。
ICカードや、スマートフォンのBluetooth・NFCを利用して解錠する方式は、読み取りセンサー自体を極めて小型に設計できるため、狭小スペースに最も適しています。
なかには、既存のマルチメディアコンセントやスイッチの枠に埋め込んでしまえるほどコンパクトな製品もあり、壁面からほとんど突出させずにスリムなレイアウトが可能です。
暗証番号の入力だけで解錠できるテンキータイプも、余計な機器やコントローラーを必要としない「スタンドアロン(単体動作)型」の製品が多く、非常に省スペースです。
鍵の配布やカードの保管場所、スマートフォンアプリの初期設定の手間すら不要なため、導入にかかる物理的スペースも、管理業務にかかる手間も、同時に最小限に抑えることができます。
「生体認証はカメラや処理端末が大きくて狭い場所には不向き」というのは過去の話です。近年では、非常に薄型の顔認証端末や、指紋認証センサーとドアハンドルが完全に一体化したモデルが数多く登場しています。
特に、カメラと液晶画面が数センチメートルの厚みに収まったスリムな壁掛け型は、狭い受付スペースやパーテーションの間仕切りガラス面などにも問題なく設置可能です。
実際に狭いスペースに工事を行う際は、のちのちの使いやすさや安全性を確保するために、以下3つのチェック項目を忘れずにクリアしましょう。
狭いスペースでは、扉が横にスライドする「引き戸」が好まれて採用されているケースが多いです。
しかし、一般的な電子錠は開き戸(スイングドア)用が主流です。製品を選ぶ際は、「スライドドア(引き戸)対応」と明記されている鎌デッド式などの電子錠であることを必ず確認し、扉の干渉が起きないかを施工業者に事前に見てもらいましょう。
狭い通路などにリーダーを設置すると、通行時に「認証しづらい位置や角度」になってしまうことがあります。
例えば、顔認証であればカメラの画角(視野角)が十分に確保できるか、ICカードやスマホのタッチリーダーであれば手を無理なく伸ばせる高さ(一般的には床から110cm〜120cm程度)に配置できるかを事前に検証(シミュレーション)することが成功のコツです。
壁が狭くてリーダーが固定できない場合でも、賃貸物件であれば「扉のガラス部分に挟み込んで固定するブラケット」や「両面テープで貼り付ける製品」を採用すれば安心です。
ビス留めのために壁に穴をあけたり、余計な柱を立ててスペースを圧迫したりすることなく、退去時にもきれいに剥がして元通りにできるため、狭い賃貸テナントに最適な導入方法と言えます。
「設置場所が狭いから入退室管理システムは付けられない」と悩む必要はありません。現代 of システムは小型・スリム化が劇的に進んでおり、配線不要のスマートロックやクラウド連携を上手に活用すれば、どんなに狭い場所や細いドア枠でも強固なセキュリティ環境を実現できます。
自社のスペースの寸法や扉の動きをしっかりと測定したうえで、最も省スペースに収まるスリムな製品や認証方式を比較検討してみましょう。
物理鍵の管理や勤怠連携、高額なリプレイス費用にお悩みではありませんか?入退室管理システム選びで失敗しないコツは、自社の状況が「入れ替え」か「新規導入(手軽さ・運用重視)」かを見極めること。課題別に厳選した3社から、貴社にマッチしたシステムが見つかります。